シナリオ・柱の書き方|20枚シナリオの書き方事講座

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柱の書き方

■ “シナリオの書き方”は、共通認識を得るためのツール!

シナリオを一度でも目にしたことのある方はご存知だと思いますが、シナリオには柱、ト書き、セリフで構成された独特の“書き方”というものが存在します。
これは、もう随分と長い間変わっていませんし、今後も変わることはないでしょう。
一度覚えれば、書き方自体は簡単ですのであまり身構えずお読み下さいね。



本来ならば、シナリオは観客には見せないものですから、書き方は自由であっても良い筈です。
しかし、読む人によって理解の仕方が異なっていては、共同で作品を創る映画(ドラマ)というものの特性上、問題がありますよね。
住宅の設計図でも、元来立派な家が建ちさえすれば良い筈ですが、大工さんがバラバラの解釈をしてしまうと、どんな優れた設計図も台無しになるのと同じです。
監督が棟梁ならば、皆さんは設計士なのです。
“シナリオの書き方”は、大勢いるスタッフの誰が読んでも共通した認識を得られるための最低限のルールとして存在しているのです。

柱(はしら)について

柱は、その舞台となる場所を指し示します。これはカメラを置く場所(撮影場所)だと思って下さい。柱は、なるべく簡潔に、そして映像が思い浮かぶように具体的に書くよう心がけて下さい。“道”だけでは、どのような道か伝わりませんね。“商店街の大通り”とか、“学校の裏道”の様にわかりやすく簡潔に書きましょう。同じ道を歩くのでも、どんな道であるかで大きく意味合いが違ってくる場合もあるのです。
柱は、原稿用紙の1マス目に○を書き、その下に撮影場所を書きます。
(※通常は縦書きですが、この講座では便宜上横書きで書きます)
例として、山田太郎が朝から自室でマンガを読んでいるシーンを書きます。



○山田家・太郎の部屋(朝)

   乱雑に散らかった部屋。

   太郎、ベッドに寝そべりならマンガを読んでいる。



といった具合になります。
○は、それが柱であることを示す記号と考えて頂ければ結構です。次のシーンでは、母の花子がベランダで洗濯物を干しているとします。その場合は、



○同・ベランダ(朝)

   カゴの中には大量の洗濯物。

   花子、ため息を吐きながら太郎のパンツを干している。



という様になります。
同じ家のシーンでも、部屋が変わる場合は、『同・××』という感じに省略して下さい。

ところで、(朝)という表記が気になりませんでしたか?
早朝、朝、夕、夜、深夜などのシーンは、柱の一番下にカッコを書いて時間帯を記すことになっています。
どうして、わざわざ朝や夜を書かなければならないのでしょうか?



実際、映画やドラマの現場では、朝から夜のシーンを撮ったりしなければならないことは日常茶飯事です。この時間指定は、実は本来照明スタッフへの指示なのです。
ですから、昼のシーン以外は必ずその時間帯を指定することを忘れないで下さいね。
時間指定を忘れると、夜のシーンのつもりで書いていても昼のシーンになってしまう可能性もあります。もちろん、この時間指定の表記は、読む上で時間経過をわかりやすくする機能も持ち合わせています。



■柱は場所を書くというのが原則ですが、例外がないわけでもありません

プロの原稿の中には、『○疾走する太郎』という様な柱も見受けられますが、これはあくまでも例外です。習作時代は避けた方が無難です。実績のあるプロだから許される表記だと思って下さい。
また、○の代わりに数字が書かれている場合もありますが、これはシナリオが出来上がった時にシーン番号を割り振ったものです。習作の最初の段階からシーン番号を振っても改稿する度に変わってしまうのであまり意味はありません。

 

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