シナリオを書く準備|20枚シナリオの書き方事講座

お気に入りへのご登録はお済ですか? ⇒ 

シナリオを書く準備

■パソコンで書くか、手書きで書くか?

それでは、思い切って書いていきましょう……と言いたいところですが、その前に「何に書けばいいの?」「原稿用紙を買ったほうがいいの?」
と不安に思われる方もいらっしゃると思いますので、まずはそこからご説明します。
正直なところ、あくまでも練習ですのでチラシの裏に鉛筆で書いて頂いても構わないのですが、それじゃあ気分が出ませんよね。
当然ながら、パソコンで書くか、手書きで書くかという選択しかありません。
現在は、プロも含めてパソコンを使う方が圧倒的に多いのが実情です。
理由として挙げられるのは、まず直しが簡単であること。シナリオは、書いては直す繰り返しによって完成度が高まっていくものです。多い時は何十回も書き直すこともあるのです。また、シーンの順番が入れ替わったり、間に別のシーンが入ったりすることもよくあります。これをいちいち手書きで直していては面倒ですよね。
また、プロの作家はメールに添付して原稿を提出するのが一般的ですから、パソコンで書いたほうが都合も良いのです。FAXで一枚一枚送っていては大変ですからね。



しかし、若手の作家の中にも手書きにこだわる方がいらっしゃいます。
そういった方々の意見には、「手書きの方が、気持ちが入りやすいから」というものが多く聞かれます。
他にも、「手書きの方が柔らかいセリフが書ける」という意見を聞いたことがあります。
いずれにせよ、大事なのはその中身ですので、どちらでも構いません。
ただし、もし抵抗が無いのならパソコンのワープロソフトで書くことをお勧めします。
何といってもパソコンの方が楽ですからね。

ワープロソフトの場合

■パソコンのワープロソフトには

ウィンドウズなら「ワード」や「一太郎」、マックなら「Pages」など色々とありますが、どれを使用して頂いても構いません。
最近では、無料で利用できるオフィスソフトもありますので、それらを使用して頂いても問題ありません。
文字の大きさは、10.5〜12pt位で良いでしょう。
フォントは、“MS明朝”など、読みやすければ何でも構いません。
しかし、時代劇を書いたからといって雰囲気を出そうと行書体などにしては、読みづらいだけですから気を付けて下さい。



書式は、縦書きで縦20字×横20字の400字詰めで良いでしょう。
コンクールに応募する場合は、稀に他の書式を指定されることもあるかもしれませんが、それ以外は400字詰めの書式で構いません。
ちなみに400字詰め1枚で約1分の映像として計算出来ます。つまり、二時間映画だと120分=120枚程度(400字詰め)の原稿ということになります。
もともと映画では、200字詰めの原稿用紙(=ペラ)が多用されてきた歴史があり、「ペラ何枚でお願いします」というようなことが今でも言われています。パソコンで習作を書く場合、紙がもったいないという理由で、ギュウギュウに詰めて書く人もいますが、ペラ何枚分か直ぐにわかるように設定しておいた方が良いですよ。
今、自分が二時間映画(もしくは一時間ドラマ)のどのあたりを書いているか、すぐに確認できますからね。



■さて、使用する用紙ですが、通常はA4かB5の一番安いコピー用紙で結構です

コンクールに送る場合は、用紙サイズが指定されていますので、それに従って下さい。




原稿用紙に印字することは絶対にしないでください!



これは、非常に読みづらく、かなり評判が悪いのが実情です。良かれと思って、わざわざ原稿用紙を用意されるのでしょうが、それだけは止めたほうがいいでしょう。

シナリオ専用のライティングソフトもある!

■ウィンドウズならば、「O's Editor2」

……という大変便利なシナリオ専用のライティングソフトがあります。これは、ト書きの3マス空けやセリフの段落下げなどを自動的にレイアウトしてくれるソフトで、一度慣れてしまえばかなり楽にシナリオが書けるようになります。
これは現役の映画監督でもある小沼雄一氏が開発したソフトで、プロのシナリオライターでも使用者がとても多いのが特徴です。
ただし、こちらはシェアソフト(有料)ですので、書き慣れてきてから導入を検討したほうが良いと思います。
ちなみに私の場合は、企画書やプロットはWORD、シナリオはO's Editor2と使い分けています。



■手書きの場合

手書きの場合、市販の縦書きの原稿用紙で、20×10(200字詰め)のものか、20×20(400字詰め)のものを使用します。
メーカーなどは気にしなくて構いません。ちゃんと読めればいいわけですからね。
気を付けて欲しいのは、丁寧に文字を書くということ。
当たり前のことですが、大勢の他人が読むことを前提に書くわけですから、なるべく綺麗な文字を書いて下さい。
特に、コンクールなどに応募する場合は気を付けて下さい。書いた本人しか読めないような文字で書かれては、読む人(選考員)に過度なストレスを与えてしまいます。
こうなると、せっかく良く書けていても台無しです。選考員は、ものすごい量の原稿を片端から読んでいくわけですから、読みにくい原稿はそれだけでアウトの判定になりかねません。もし、字に自信がないのならパソコンで書いて下さい(印字は白いコピー用紙に)。

ワンポイント・アドバイス

■シナリオに慣れるための練習方法

いきなり、ストーリー性のあるシナリオを書いて頂いても結構なのですが、まずは何度かペラ1枚程度のスケッチから始めませんか?
ここでいうスケッチとは、実際の出来事をシナリオの形式で書き起こすというものです。
まずはシナリオの形式になれておいた方が、後々スムーズに書いていけますよ。



■日常のスケッチの練習方法

最初は、ストーリーや構成を一度脇に置いて、日常のスケッチの練習です。
まずは、昨日の学校での休み時間の光景や、今朝の朝食時の光景を思い出して、それをペラ1枚のシナリオに書き起こしてみて下さい。
登場人物の初登場シーンでは、必ずフルネームと年齢を書いて下さい。



○山田家・前景(朝)

   閑静な住宅街にある古びた一軒家。

   両隣には、立派な新築マンション。



○同・食堂(朝)

   ぼんやりとテレビを見ている山田太郎(10)。

   その横で母の山田花子(37)、太郎の頭を小突く。

花子「太郎、いつまでテレビ観てるの! さっさと食べなさい」

太郎「だって今日は日曜日、……あ!」

   壁に貼られた先月のカレンダー。

   太郎、立ち上がると食堂を飛び出していく。



これといって面白くも何ともないスケッチですが、何やらシナリオらしきものを書いた気分は悪くないでしょう。まずは何度かこのようなスケッチをやってみましょう。
さあ、上手く書けましたでしょうか?

★柱は、具体的で簡潔に書かれていますか?

★朝・夜の時間帯の指示を忘れてはいませんか?

★ト書きは、上から3マス空けていますか?

★ト書きは、全て現在形で書かれていますか?

★ト書きに、映像にならない表現がふくまれていませんか?

★セリフは、過剰な説明ゼリフなっていませんか?

★感嘆符のあとは、1マス空けていますか?

★セリフの最後に“。”を書いていませんか?



このようなスケッチを、何度かやってみてこれなら書けそうだと思ったら、いよいよ実作です。

おすすめの書籍とサイトはこちら