キャラクターの行動スケジュール|20枚シナリオの書き方事講座

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第14回:”キャラクターの行動スケジュールを作ろう”

■今回からは、キャラクターに焦点を当てて説明していきます。

ストーリーの構築の基本が小説や映画と同じであるように、ゲームシナリオにおけるキャラクター制作の基本も、当然小説等に準じます。まずは小説やシナリオの講座を参照し、キャラクター制作の基礎を理解しておくと良いでしょう。
それでは、ゲームならではのキャラクターの特徴とは、どこにあるのでしょうか?
当サイトの、魅力ある登場人物のページにある「履歴書を作ろう!」という項目を御覧ください。
キャラクターの詳細な生い立ちや過去の経験、それに基づく好みや考え方等、ストーリーの表には現れない部分を作りこむことが、キャラクターの奥行きをより深めるのに有効……それは当然、ゲームのキャラクターを創造する場合でも非常に有用な手段となります。



ただ、ゲームのキャラクターにはもうひとつ、履歴と並んで作っておきたいものがあります。それはキャラクターの行動予定です。
行動予定とは文字通り、そのキャラクターの日々の行動スケジュールを意味します。そのキャラが毎朝何時に起きて何時に登校し、放課後は学校のどこで部活に参加し、何時に帰宅するか。簡単な箇条書きレベルのもので構いません。



なぜそのようなものが必要になるのでしょうか?
これまでお読み戴いた方であれば、ゲームのシナリオは複数のストーリーラインによって構成され、それが分岐や合流を繰り返す構造を成していることはご理解戴けているかと思います。
メインシナリオでは描写される機会がない、キャラクターの行動の一面が、サブシナリオに分岐した場合には前面に出てくることもある。これがゲームシナリオの大きな特徴です。描写される可能性のある登場人物の行動はできるだけ、予め設定しておく必要があるわけです。
このコラムの第10回で使った、桃太郎の表をもう一度御覧ください。




桃太郎の行動予定は、この表を見ればシーン1『おじいさんの家』から始まり、その後シーンが進行する毎に村→山道→川→海岸→鬼ヶ島と移動していることが分かります。
ストーリーの進行状況さえ分かっていれば、桃太郎がその時どこにいるかは、この表を見れば分かりますので、例えば2の段階で桃太郎と会いたければ、村へ行けば良いということになりますね。
逆に、ストーリーが4まで進行している状況にも関わらず、村で桃太郎と出会う場面を描いてしまうと、それはストーリーに矛盾が生じてしまうことになるわけです。



ところで、もうお気づきだと思いますが、前章で作ったこの表はキャラクターの行動予定とも兼用できます。どのキャラがどの時間にどの場所にいるかは、ゲームシナリオを管理する上で重要な要素ですので、面倒臭がらずにこのような図を作って、整理するのが良いでしょう。
キャラクターの行動予定を作っておくことは、同時に新しいシナリオを思いつく発想のきっかけにもなります。

例えば、メインのとあるシーンまでは登場しないキャラクター同士が

■その予定を重ねあわせてみたところ

メインシナリオ登場以前に遭遇していた、等ということも十分起こりえることです。
メインでは描かれなかった二人の出会いや、二人が出会ったことで起こった出来事が、メインシナリオにどんな影響を与えるのか……そこから、いろいろなシナリオが新たに発生する余地が生まれてきます。
キャラの行動予定をきちんと作っておくということは、単にキャラクターをストーリーに矛盾なく登場させる為の整理に必要なだけではなく、新たな出来事(イベント)、新たなストーリー(シナリオ)の起点としても重要になってくるのです。
次回はキャラクターの内面=行動動機について説明致します。

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