選択でキャラのポジションが変わる|20枚シナリオの書き方事講座

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第16回:”選択次第でゲームキャラはポジションが変わる”

■小説や映画では、キャラクターの立ち位置は基本的に変わりません。

これはそのストーリーの上における関係性の変化のことではなく、脇役や敵役、端役といった配置上の立ち位置に変化が起こらないという意味においての話です。
例えば、主人公と恋仲になるヒロインは、その結末がハッピーエンドでも悲恋であっても、その物語において彼女がヒロインというポジションに立つキャラクターであることに変わりはありません。



主人公と敵対していた敵役がストーリーが進行することで味方に転じる、ということは起こりえます。ですが、その場合、敵役に当たるキャラクターは多かれ少なかれ、主人公に敵対者として以外の何らかの感情を抱いており、主人公の行動選択の結果や、自分の心情(信条)の変化によって、主人公との関係を変化させる動機を持つことになります。
この場合、その敵役は最初から立場を転じるよう、その立ち位置が設定されており、その意味では変化の前後でキャラの立ち位置自体が変わってしまうわけではありません。



■登場人物の立ち位置が変わってしまうということは

ストーリーの構造自体が変化することを同時に意味します。それは読み手や受け手を混乱させる要因にしかなりません。故に、本来登場人物は物語の始まりから終わるまで、立ち位置自体を変えることはないのです。
しかし、ゲームに於いてはこの立ち位置自体が変わってしまうケースもありうるのです。



あるロールプレイングゲームで、その舞台となる世界を支配する帝国軍と、反乱軍が戦争を起こすというイベントが発生します。
主人公(プレイヤー)はそのどちらかに協力し、相手勢力と戦うことになります。そしてこの場合、自分が加担した勢力が最終的に勝利すると、敵対した勢力の関係者は討ち倒され、そのままストーリー上から消えることになるのです。
これは極端な事例のひとつに過ぎませんが、ゲームのシナリオは分岐することによってキャラの立ち位置を完全に変えてしまうこともあるということです。
この事は、あるキャラクターがどのストーリーラインにおいてどんな立ち位置を占めるか、それを考慮しながら複数のシナリオを構築していく必要があるということを意味します。

立ち位置が変わることで

■キャラの性格設定や履歴自体に変化が起きては

ストーリー全体に矛盾が生じてしまい、統一感を失うことになってしまうでしょう。
前回説明した『行動動機の明確化』は、ここでも重要な意味を持ってくることになります。立ち位置が変化する場合、そのキャラクターがどう考え、どう行動するかは、その行動動機と重要な関係があるからです。
まずはキャラの行動動機をしっかり設定しましょう。次にそのキャラがメインシナリオにおいて、主人公に対してどのような感情を抱いているのか、行動動機に基いて考えてみましょう。



主人公の行動が分岐によって変化した時、そのキャラは主人公にどのような感情を抱くでしょうか? 分岐したストーリーラインごとに、簡単な箇条書きでも構いませんので、書き出してみるといいでしょう。
各々のキャラクターが主人公に対しどのような感情を抱くかが、その変化は各々のストーリーラインにおける、そのキャラのポジションを決定する重要な要素になってくることが分かります。
次回は、いわゆるキャラの攻略ルートについて説明していきます。

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